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2022.11.02

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ニットケアの基本:初心者でも簡単にできるお手入れ方法

11月に入りましたね。

今年もあと2か月、ニットが大活躍する季節がやってきました!

温度調節が欠かせない今の季節、重ね着しやすいニットは欠かせませんよね。

せっかく大切なニットのお洋服ですが、扱い方がよくわからないと困ったことはありませんか?

毛玉ができてしまったり、洗い方を間違えて縮んでしまったり、心配の多い製品でもあります。

今回は、お家で実践できる、ニットの取り扱い方法を紹介します。


どうして毛玉ができるの?

ニット製品で一番多いお悩みは、毛玉ができてしまうということでしょう。

毛玉ができる原因はいくつかありますが、着用や洗濯による摩擦が主な原因です。摩擦によって静電気が発生し、繊維同士が絡まって毛玉になってしまいます。

毛玉ができやすい素材って?

洋服の素材によって、毛玉のできやすいものと、そうでないものがあります。

ポリエステル」や「アクリル」などの化学繊維は毛玉ができやすい素材です。どちらも天然繊維のウールに似せて作られた繊維なので、柔らかくて暖かく、近年では風合いもかなりウールに近いものが増えています。

化学繊維はとても強い繊維なので、生地同士が擦れることで摩擦もおきやすくなります。静電気も発生しやすく、毛玉が発生しやすいのです。

天然繊維のなかでも「ウール」、「カシミヤ」などの毛素材は毛玉ができやすい素材といえます。繊維の表面がうろこ状になっており、繊維同士が絡まりやすく、毛玉になってしまいます。

しかし、「ウール」のような天然繊維は切れやすいので、毛玉ができても自然に落ちることも多く、自分で簡単に手入れすることができます。

反対に化学繊維は繊維が強いため、毛羽や毛玉ができても洋服にくっついたままになってしまいます。そのままにしておくとどんどん繊維が絡まって取りづらくなるため、注意が必要です!

毛玉ができにくい素材を選ぼう

毛玉のできにくい素材は、「コットン」、「シルク」、「リネン」などの天然素材です。再生繊維である「レーヨン」も毛玉はできにくいです。

また、「アルパカ」や「モヘア」も他の毛素材と比べて毛玉ができにくい素材です。

これらの素材も、化学繊維と混合されている場合は注意が必要です。化学繊維が含まれていると、同じように毛羽や毛玉が洋服の表面に残るので、100%のものを選ぶようにしましょう。

近年では化学繊維でも毛玉ができにくい加工がされているものもあるので、品質表示タグや商品説明も購入前に確認しましょう。「ピリング(毛玉)が発生しやすい」と書いてある場合は注意が必要です。

毛玉を防ぐ!ニットのお手入れ

毛玉ができにくい着用方法

毛玉は摩擦によってできるので、着用方法を見直すことでも多少防ぐことができます。

重ねて着るコートを選ぶ際は、静電気の起きにくい裏地が付いたものがおすすめです。リュックや斜めかけの鞄など、いつも同じ場所が擦れると毛玉になりやすいので気を付けましょう。

市販の静電気防止スプレーを使うのもおすすめです。

ブラッシングをしよう

ニットを着た後は、洋服ブラシでブラッシングをしましょう。表面についたほこりや汚れを落とすのはもちろん、生地の毛並みを整えることで、繊維が絡まるのを防ぎます。

ブラシは力を入れず、ほこりをかき出すようにやさしくかけます。毛並みに方向があれば逆らわず、一定方向にかけましょう。

ブラシはいろんなタイプのものがありますが、静電気が起きにくく柔らかい、豚毛などの天然毛のものがおすすめです。

スタッフはひどい花粉症のため、花粉落とし機能のあるブラシをつかっています。静電気防止機能があるものや、毛玉とりと一体になったものなど、自分の目的にあったものを選びましょう。

汚れやキズは専門店に相談を!

ブラシをかけながら全体に汚れや引っ掛け、穴などがないかチェックしましょう。衣服のトラブルは早めの対処が大切です。

写真のように糸がループ状になったものは、毛玉ではないので注意が必要です。

切ってしまうと穴になるので、当店のようなかけつぎ専門店にご相談ください。

一日着たら休ませよう

ニットに限った話ではありませんが、同じ洋服を連続で着てしまうと負担が大きく摩擦も起きやすくなっています。

一日着たら2~3日は休ませるようにしましょう。

ニットは洗濯によっても摩擦で負担がかかるので、毎回洗濯をする必要はありません。

そのとき気を付けていただきたいのが、すぐにはしまわないことです!

湿気が残っていると、カビ虫食いの原因になります。

汗をかいたとき、汚れが気になる場合は、ぬるま湯中性洗剤を溶かしたものを用意し、固く絞ったタオルでトントンとたたくようにして拭き取ります。においが気になるときは、スチームアイロンをあてます。

その後、日陰で数時間ハンガーにかけて乾燥させましょう。このとき抗菌消臭スプレーなどをかけてから乾燥させるとより効果的です。

ハンガーにかけたままでは、伸びや型崩れの原因になるので、数時間したらやさしく畳んで収納しましょう。

一度着用したニットの保管方法は?

洗濯済のお洋服と混ざらないように、「着た服用のかご」をつくってはいかがでしょうか?

重ねて収納する場合、重いものを下へ軽いものを上へと重ねましょう。重ねすぎや詰込みすぎはよくありません。

毛玉ができてしまったら?

毛玉ができにくいものを選んでも、こまめにお手入れしていても長期間着用していれば毛玉はできてしまいます。

そんな時は固くとりにくい毛玉になってしまう前にこまめにとりましょう。

ひっぱって取るのはNG!

毛玉を見つけると、ついひっぱってしまいませんか?これは一番よくない取り方です。

ひっぱることで他の繊維も飛び出てきてしまって、またそこから繊維が絡まって毛玉になってしまいます。同じように、コロコロやガムテープで無理に引っ張るのもやめましょう。

毛玉とりブラシも注意が必要です。強くブラッシングをかけると生地を傷めてしまい、また繊維が飛び出て毛玉ができやすくなってしまいます。

数個の毛玉なら糸切バサミや眉毛バサミなどちいさなハサミがおすすめです生地を傷つけないように、毛玉を少しだけひっぱって根元でカットします。

範囲が広い場合は、毛玉取り機もおすすめです!使用方法には十分に注意してください。


お家でニットを洗うには?

数回着用したらニットも洗濯が必要です。汗をたくさんかいたとき、においがつくような場所に行ったタイミングで洗いましょう。

ドライクリーニングのものはクリーニング店へ、水洗い可能の表示がある場合はご自宅で洗うことができます。

最近は洗濯機で洗えるニットもありますが、基本的には手洗いがおすすめです。

ニットの洗い方

洗面器に入れたぬるま湯(30℃くらい)にニット用剤を入れてしっかりまぜます。

次に畳んだ状態のニットを入れて優しく押し洗いをします。

温度が高すぎるとウールは縮んでしまい、冷たすぎると皮脂などの汚れを落とすことができません。手を入れたときすこしぬるいくらいが適温です。

やさしく絞って、綺麗な水ですすぎを2回繰り返します。

この時も蛇口から水をニットに直接かけるのではなく、洗面器に水をためてからニットを入れるようにしましょう。

脱水はタオルを使って

洗濯機で行う脱水はお洋服に負担がかかるのでおすすめしません。

バスタオルで挟んでしっかり水気を取りましょう。

日陰で平干しで、仕上がりも綺麗に

ニットは干し方も大切です。形を整えて、平干ししましょう。

お持ちの洗濯物干しに干すこともできますが、専用の平干しネットがおすすめです。

乾燥に時間がかかるとにおいの原因になるので、サーキュレーターを活用するなど、風通しの良い場所で乾かします。

日光は変色や色落ちの原因になるので、必ず日陰を選びましょう。

畳んで収納

しっかり乾いたら畳んで収納します。

収納方法は一度着たものと同じですが、大切なお洋服は通気性の良い不織布の袋などに入れて、防虫剤を一緒に使うのがおすすめです。

詳しくは「秋の衣替えのポイント」をご覧ください→https://kaketsugi.jp/blog/1778

スチームアイロンで形を整えて

洗濯や収納によって襟や袖口のヨレ、型崩れが気になるときはスチームアイロンをあてましょう

アイロンは直接あてるのではなく、1cmほど浮かせてあてます。

伸びてしまった部分や重ねた収納によって手触りが悪くなってしまったニットも、スチームでふっくらよみがえります。


おわりに

いかがでしたでしょうか?

今後買うニットの素材の選び方や、取り扱いのヒントになっていれば幸いです!

皆さんもいつもよりちょっとだけ時間をかけてお手入れをして、大切なお洋服を長く楽しんでくださいね!

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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